症状 / 皮膚
皮膚トラブル

▶皮膚トラブルについて
皮膚は私たちの体を覆い、外部の刺激から守る大切なバリアです。しかし、日々さまざまな刺激にさらされるため、かゆみ、赤み、湿疹、乾燥、ブツブツなど、さまざまな皮膚トラブルが起こりがちです。これらの症状は、見た目の問題だけでなく、かゆみや痛みを伴い、日常生活に不快感をもたらすことも少なくありません。
当クリニックでは、乾燥肌や湿疹、かぶれ、アレルギーによる皮膚炎など、日常的によく見られる皮膚の症状に対応しています。皮膚のトラブルは原因が多岐にわたるため、症状を丁寧に診察し、患者さまに合わせた適切な診断と治療を心がけています。気になる皮膚の症状があれば、一人で悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。
▶皮膚トラブルの原因
皮膚トラブルの原因は非常に多岐にわたります。体質や生活習慣、外部からの刺激、アレルギーなど、様々な要因が絡み合って症状が現れることが多いです。
アレルギー |
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【アトピー性皮膚炎】 アレルギー体質の方に多く、皮膚のバリア機能の低下とアレルギー反応が組み合わさって、慢性的なかゆみや湿疹を繰り返します。 |
【接触皮膚炎(かぶれ)】 特定の物質(金属、植物、化粧品、洗剤、ゴムなど)が皮膚に触れることでアレルギー反応を起こし、かゆみや赤み、水ぶくれなどが現れます。 |
【食物アレルギー】 特定の食べ物が原因で、じんましんなどの皮膚症状が出ることがあります。 |
刺激 |
汗、摩擦、紫外線、洗剤、熱いお湯などが皮膚への刺激となり、赤みやかゆみ、湿疹を引き起こすことがあります。 |
感染症 |
【細菌感染】 とびひ(伝染性膿痂疹)など、細菌が皮膚に感染して膿を持った水ぶくれやただれが生じます。 |
【真菌(カビ)感染】 水虫(白癬)やカンジダなど、カビが皮膚に感染してかゆみや皮むけ、ただれなどを引き起こします。 |
【ウイルス感染】 ヘルペス、帯状疱疹、いぼなど、ウイルスが原因で水ぶくれや痛み、できものなどが現れます。 |
内科的な病気 |
糖尿病や腎臓病、肝臓病、甲状腺疾患など、内科的な病気が原因で全身のかゆみや皮膚症状が現れることがあります。 |
ストレス |
精神的なストレスが原因で、皮膚の症状が悪化したり、かゆみを強く感じたりすることがあります。 |
▶検査と治療
皮膚トラブルの治療は、原因を正確に特定し、症状に応じた適切な方法を選択することが重要です。
検査
症状や診察所見から、必要に応じて以下の検査を行います。
- 視診・問診: 患部の状態を直接確認し、いつから、どのような症状が出ているか、生活習慣や既往歴などを詳しくお伺いします。
- アレルギー検査: 血液検査やパッチテストなどを行い、何がアレルゲンとなっているかを調べます。
- 皮膚病理検査: 皮膚の一部を採取し、顕微鏡で詳しく調べることで、より正確な診断や、他の病気との鑑別を行います。
- 真菌検査(顕微鏡検査): 水虫などが疑われる場合、患部の皮膚や爪の一部を採取し、顕微鏡でカビの有無を確認します。
治療
検査結果に基づき、患者さまの状態や原因疾患に合わせた治療を行います。
【外用薬(塗り薬】
- ステロイド外用薬: 炎症や強いかゆみを抑えるために使用します。症状の強さに応じて様々な種類があります。
- 保湿剤: 乾燥肌やアトピー性皮膚炎の基本治療として、皮膚のバリア機能を補い、保護します。
- 抗真菌薬: 水虫やカンジダなど、カビの感染症に用いられます。
- 抗生物質: 細菌感染による炎症を抑えるために使用します。
- かゆみ止め: かゆみを和らげるための外用薬です。
【内服薬】
- 抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬: かゆみやじんましん、アレルギー症状を抑えるために使用します。
- 抗生物質: 細菌感染が全身に及んでいる場合などに使用します。
- ステロイド内服薬: 炎症が広範囲に及ぶ場合や重症の場合に一時的に使用することがあります。
- 抗ウイルス薬: ヘルペスや帯状疱疹などのウイルス感染症に用いられます。
【生活指導】
皮膚を清潔に保つ方法、適切な保湿ケア、刺激物の回避、ストレス管理、紫外線対策など、症状の改善と再発予防のための日常生活での注意点をアドバイスします。
【専門医療機関への紹介】
当クリニックでの対応が難しいと判断される場合や、より専門的な治療(手術や特殊なレーザー治療など)が必要な場合には、皮膚科専門医や地域の基幹病院などへ速やかにご紹介し、連携して治療を進めます。
▶受診の目安
- かゆみや痛みが非常に強く、日常生活に支障が出ている
- 症状が広範囲に広がっている、または全身に及んでいる
- 皮膚がただれている、水ぶくれができている、膿が出ている
- 発熱やだるさなど、全身の症状を伴っている
- 市販薬を使っても症状が改善しない、または悪化している
- 同じ場所に繰り返し症状が現れる
- 見た目が「いぼ」か「ほくろ」かなど、判断に迷うできものがある
- 感染症の可能性がある(水虫など)
※本ページの内容は、みらいとクリニックの医師が監修しています。